先日、会議で、ある先輩が他部署の先輩・上司に「お前」「きれいごとほざくな」とキレている場面に遭遇しました。仕事はできる人なのですが、その瞬間、「この人、人格的に狂ってる…」と感じてしまいました。
以前に日立製作所の小豆畑フェローの記事を見たことを思い出しました。今でこそ、組織の幹部まで上り詰めていますが、彼は新入社員のときに部長からこのように言われたそうです。
「君たちは知識が豊富であれば良い研究ができると思っているだろう。しかしながら,しばらくすると,仕事は人格ですることが分かるようになる。」
私はこの言葉に心から納得します。良き研究者は本当に人格的も優れていますし、無知の知を知っているため、とても謙虚な方が多いと思います。
当然、暴言を吐くような人・人格的に問題がある人に周囲はついていきたいとは思いませんし、自分にもその攻撃性が向けられるかもしれないと思います。
そんな人と仕事をしていると、個人の能力を十分に発揮できず、良い仕事はできないと思います。
そこで今回は、人格が仕事に与える影響、良き人格と悪しき人格、そして人格を磨くための具体的な方法について掘り下げてみたいと思います。
なぜ人格が仕事に必要なのか?
仕事をする上で、知識やスキルは当然重要です。しかし、それだけでは不十分。知識はあくまで道具であり、それをどう使うかは人格次第です。
仕事は一人ではできません。良好な人間関係を築き、困難を乗り越え、チームを成功に導くためには、誠実さ、謙虚さ、責任感、協調性、そして情熱といった人格的な要素が不可欠なのです。
良き人格 vs 悪しき人格
では、具体的にどのような人格が「良い」とされ、「悪い」とされるのでしょうか?
良き人格
- 誠実さ(自分の見栄・保身のためにウソの報告、データ改ざんをしない)
- 謙虚さ(自分が正しい・できる人間だと思っていませんか?慣れてきた頃合いが傲慢につながります)
- 思いやり(この言葉を言うと、相手がどう思うだろうか、想像する)
- 責任感(ミス・失敗を他人のせいにしていませんか?人生の責任は「自分」にあります)
- 協調性(どの仕事も相手がいます。WIN-WINの関係を意識しましょう)
- 寛容さ(すぐに怒らない。自分ができないこと(ミスをしない)を人に言っていませんか?)
- 自制心(ついカッとなってしまっていませんか?己を制せないものに他人を制せません。)
- 勇気(必要以上にビビらない。命にかかわらない限り、失敗しても怒られるだけ。)
- 情熱(自分が先導に立って、仕事をおもしろいと思えていますか?)
- ユーモア(暗い雰囲気になっていませませんか?)
悪しき人格
- 不誠実さ
- 傲慢さ
- 冷淡さ
- 無責任さ
- 攻撃性
- 偏狭さ
- 嫉妬深さ
- 臆病さ
- 無気力さ
- 残酷さ
もちろん、誰しも完璧ではありません。しかし、これらの要素を意識し、日々努力することで、より良き人格へと近づけるはずです。
人格を磨く!具体的な10の方法
- 自己分析と内省: 性格診断テストを受けたり、日記を書いたり、瞑想したりして、自分自身を深く理解する。
- 読書や学習: 偉人伝、哲学書、心理学など、様々な分野の本を読むことで、多角的な視点を持つ。
- 他者との交流: 異文化交流やボランティア活動に参加し、多様な価値観に触れる。
- 目標設定と努力: 具体的な目標を設定し、計画的に努力することで、達成感を味わい、自信をつける。
- 習慣化: 早寝早起き、整理整頓、感謝の習慣、運動習慣など、良い習慣を身につける。
- 専門家のアドバイス: カウンセリングやコーチングを受け、専門家の視点から自分自身を見つめ直す。
- ロールモデルを見つける: 尊敬できる人の生き方や考え方を参考に、自分自身の行動指針を見つける。
- フィードバックを求める: 信頼できる人に自分の言動についてフィードバックをもらい、改善点を見つける。
- 新しいことに挑戦する: 自分の殻を破り、新しい経験をすることで、視野を広げる。
- 感謝の気持ちを忘れない: 周りの人々への感謝の気持ちを忘れず、謙虚な姿勢を保つ。
これらの方法は、ほんの一例です。自分自身に合った方法を見つけ、継続して取り組むことが大切です。
まとめ|人格は一生の財産
人格は、仕事だけでなく、人生全般において大きな影響を与えます。知識やスキルは、時間と共に陳腐化してしまうかもしれませんが、人格は一生の財産です。
「あの人と一緒に働きたい」「あの人みたいになりたい」と思われるような、魅力的な人格を磨いていきましょう。